【東京】おすすめの事業系ごみ回収業者5選をご紹介します。

東京で事業ごみを処理するときのルール

東京都内で事業を行う場合、事業活動で排出されたごみは法令に則って処理しなければなりません。とくに23区では、ごみの区分や処理方法に明確なルールが設けられており、それぞれの種類に応じた対応が求められます。ここでは、東京での事業ごみ処理に必要な基礎知識や、代表的な処理方法についてご紹介します。

主に「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分かれる

事業活動で発生するごみは、法律上「一般廃棄物」と「産業廃棄物」のいずれかに分類されます。各区分には、それぞれ異なる処理方法と業者の選定が必要となるため、分類の違いを正しく理解しておくことが不可欠です。まずは一般廃棄物と産業廃棄物について見ていきましょう。

一般廃棄物

一般廃棄物は、事業活動以外で発生したごみ、もしくは事業活動で発生したゴミでも、特定の種類に当てはまらないごみのことを指します。

仮に契約業者が一般廃棄物の許可を持っていない場合、その処理行為は違法となります。契約時には、必ず「一般廃棄物収集運搬業」の許可証を確認しましょう。一般廃棄物の具体的な品目や例は下記のようになっています。

また、一般廃棄物は産業廃棄物と異なり、産業廃棄物処理業の許可のみを持つ業者では収集運搬できません。

産業廃棄物

産業廃棄物は特定の業種における業務活動から発生するごみを指し、その対象は20種類に分類されています。具体的には下記のように分類されています。

東京23区で事業ごみを処理する方法

東京23区では、事業系ごみの処理には大きく分けて「回収業者への委託」と、「持ち込み」、「ゴミ処理券の購入」の3つの方法があります。ここでは、それぞれの方法や特徴についてご紹介します。

回収業者に委託する

多くの企業では、許可を受けた回収業者と契約し、定期的に収集してもらう方法を採用しています。回収業者と契約すると、収集時間や頻度、処理方法など企業に合わせた対応をしてくれます。

東京23区では、事業系ごみの処理に関して各区が独自に定めるルールがあり、分別方法や排出曜日、処理方法が細かく規定されています。とくに中規模以上の事業者は、自治体による収集の対象外であるため、許可を受けた民間の回収業者と契約するのが一般的です。

契約業者は、対象ごみに応じた収集運搬業の許可を得ている必要があり、適切な業者に委託することで、法令に則った処理を行うことが可能になります。小規模事業者の場合は自治体の事業系ごみ収集を利用できますが、粗大ごみや産業廃棄物は収集してもらえないため、別途回収業者に依頼する必要があることを理解しておきましょう。

処理場への自己持ち込み

事業ごみは、自分で処理場に持ち込むことも可能です。量や頻度によっては回収業者に依頼するよりも安く抑えられます。ただし、産業廃棄物と一般廃棄物では持ち込む場所が異なり、事前に予約が必要であるため、手間などを考えると、回収業者に依頼する方がよいケースが多いです。

ゴミ処理券の購入や購入店での引き取り

小規模事業者が自治体にごみ回収をしてもらう場合、自治体が販売する「有料ごみ処理券」を購入する必要があります。処理券は、コンビニエンスストアなどで購入でき、ごみの量に応じた金額分のシールを貼付することで回収対象となります。

また、冷蔵庫やテレビ、エアコンといった家電リサイクル対象品については、処分業者に依頼する方法のほかに、購入店に引き取りを依頼する方法もあります。買い替える場合は新しい家電を購入する店舗で古いものを無料引き取りしてくれるケースもあるので、相談してみるといいでしょう。

事業系ごみ回収に関する法律（廃棄物処理法）

事業系ごみの排出・回収・処理は、すべて「廃棄物の処理及び清掃に関する法律（廃棄物処理法）」に基づいて規定されています。法律違反には厳しい罰則が設けられており、違反が発覚した場合には排出事業者自身も責任を問われます。ここでは、事業者として押さえておくべきポイントを紹介します。

家庭ごみとして捨てると不法投棄に

事業活動に伴って発生するごみは、たとえ家庭ごみと内容が同じものであっても、法律上「事業系ごみ」として扱われます。これを家庭ごみと偽って自治体の収集に出した場合「不法投棄」と見なされる可能性があるので注意が必要です。

廃棄物処理法では、不法投棄に対して「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科」が科されると定められており、違反行為には非常に重い罰則が設けられています。さらに法人が違反に関わっている場合は、違反行為者のほかに、法人に対して3億円以下の罰金が科されるケースもあります。

参考元：廃棄物の処理及び清掃に関する法律｜第三十二条

自治体・都道府県が許可をした業者のみ回収ができる

事業系ごみの回収は、自治体や都道府県が許可をした業者のみが対応できることも、法律で定められています。

具体的には、一般廃棄物を取り扱う場合は市区町村の許可が必要であり、たとえば東京23区で一般廃棄物を回収する場合は、各区の許可を受けた業者に限定されます。一方、産業廃棄物については、東京都の許可（都道府県知事）を受けた業者でなければ回収・処分はできません。

許可のない業者に委託した場合、業者だけでなく排出事業者側も罰則の対象となる恐れがあります。そのため、事業者がごみの処理を業者に委託する場合「一般・産業廃棄物の収集運搬業許可証」を取得している業者であるかを必ず確認しなければなりません。

参考元：廃棄物の処理及び清掃に関する法律｜第七条、第十四条

マニフェスト（産業廃棄物管理票）の作成が義務化

産業廃棄物の処理にあたっては、「マニフェスト制度（産業廃棄物管理票制度）」が法令で義務化されています。マニフェストとは、処理を委託した産業廃棄物が契約内容に則って適正に処理されたかどうかを確認するための伝票のことで、5年間の保存が義務づけられています。監査や行政調査の際に提出が求められる場合もあるため、適切に保管しておきましょう。

しかし、現場ではマニフェストの発行・保管・追跡に手間がかかることから、管理が煩雑になりがちであり、形式的な運用になってしまうケースも少なくありません。これが常態化してしまうと法令違反のリスクが高まってしまうため、マニフェストは適切に管理する必要があるのです。

参考元：廃棄物の処理及び清掃に関する法律｜第十二条の三

「ごみ回収業者を選ぶとき、どのような点を重視しますか？」Webアンケートで調査！

ごみ回収を依頼できる業者は数多くありますが、実際にどこを選ぶべきかは悩むところですよね。そこで当サイトでは、事業ごみ・産業廃棄物の回収についてWEBアンケートを実施しました。業者を検討している方がどのようなポイントを重視しているのか、ぜひ参考にしてみてください。

第1位は「回収日や時間帯が希望と合うか」でした。事業活動の都合上、決まった曜日や時間に回収をしてもらえるかどうかは非常に重要視されています。たとえば飲食店などの場合、一般的なごみ回収業者では対応していない日曜回収の需要が高く、業者探しの大きなポイントとなっていることが分かります。

第2位は同率で「許可を受けている業者か」と「会社としての信頼性」でした。廃棄物処理には法令遵守が欠かせないため、許可の有無やマニフェストの発行がしっかりしているかは重要なポイントです。また、長年の実績や、回収量と料金のシステムが分かりやすいといった、信頼性を裏付ける要素は、企業のCSR活動や社内の環境管理に力を入れている企業は注目すべきポイントです。

第4位には「対応スピード」が選ばれ、社内のごみ排出量の急な増加や緊急対応などにどれだけ早く動いてくれるかを重視する方も多いようです。

アンケートの結果は以上です。次の見出しでは、信頼できる回収業者を選ぶときに押さえておきたいポイントや、事業者が見落としがちな注意点について詳しくご紹介していきます。

事業系ごみ回収業者の選び方

事業系ごみを法令遵守しながら適切に処理するためには、信頼性の高い回収業者に依頼することが不可欠です。しかし東京には、事業系回収業者が数多くあるため、どの業者に依頼すればいいかわからないと感じる担当者も多いのではないでしょうか。ここでは、そんな方のために事業系ごみ回収業者を選ぶ際にチェックしたいポイントをご紹介します。

自治体・都道府県の許可を受けている

事業系ごみの回収を行うには、一般廃棄物は市区町村、産業廃棄物は都道府県から許可を受けている必要があります。許可の有無は一般廃棄物処理業者の場合、各市区町村の公式サイトや窓口、産業廃棄物処理業者は、東京都が提供する東京都産業廃棄物処理業者検索システムから検索できるため、適切に許可を受けている業者を選びましょう。

回収の曜日やタイミングに柔軟に対応してくれる

事業形態や営業時間によって、ごみの排出量やタイミングは企業によって異なります。最適な曜日やタイミングで回収してもらうためには、事前に回収の頻度や時間帯を相談でき、柔軟に対応してくれる業者を選びましょう。

たとえば、週1回から毎日の収集まで対応が可能で、排出量や業態の変化にも応じて回収の体制を調整できる業者であれば安心です。適切に回収してもらえることで、ごみが事業所に溜まることを防ぎ、衛生的な面や近隣への配慮にもつながります。

契約から回収開始までがはやい

事業開始や業者を切り替える際には、できるだけ速やかに回収の体制を整える必要があります。そのため、問い合わせから契約、回収スタートまでのスピードがはやい業者を選ぶことが大切です。

見積もりから回収開始までに1〜2週間かかる場合もありますが、業者によっては即日対応や数日以内に契約を完了してくれるケースがあります。たとえば電子契約書を使用している業者は、素早く事務手続きや回収ルートの調整を進めてくれるため、できればそのような対応をしてくれる業者を利用しましょう。

マニフェストの発行をこまめにしてくれる

産業廃棄物を委託処理する際には、法令によりマニフェストの発行と5年間の保管が義務付けられています。マニフェストは処理の流れを証明する重要な書類であるため、適切に管理されていないと行政指導や罰則の対象となる可能性もあるため注意が必要です。

マニフェストをこまめに発行し、記載ミスのない状態で提出してくれる業者を選ぶことで、記録の管理の手間を減らし、適切な管理を行えるようになります。法律上では毎回マニフェストを発行しなければなりませんが、実際には対応しきれていない業者もあるので、リアルタイムで発行してくれる業者に依頼するのがおすすめです。

ムダのない料金体系

ごみ回収の料金形態は、おもに重量によって変動する「重量制度」、月額や年額などの「固定制度」、排出する袋の数で決まる「袋制度」があります。それぞれメリットやデメリットがありますが、適切な方法で契約しないと余計な費用がかかってしまう可能性があるので注意しましょう。

とくにおすすめしたいのは、回収に向かうトラック車両に「計量器（スケール）」を搭載している業者です。このような業者であれば、ごみの重量を正確に測定し、実際の排出量に基づいて料金が決定するので、ムダを防ぐことができます。

事業ごみの回収を依頼するメリット

事業系ごみの回収を業者に依頼することには、さまざまなメリットがあります。ここでは、そのメリットについて詳しくご紹介します。

ゴミ出しの手間がかからない

事業所や店舗から排出されるごみを自社のスタッフが処理場へ持ち込む場合、分別や梱包、積み込み、搬出といった工程に多くの手間がかかります。一方で回収業者へ委託すれば、業者が指定の場所や時間にて回収を行ってくれるため、その手間を大幅に軽減できます。

とくに飲食店や小売業など、営業時間内にごみ処理の時間を確保するのが難しい業態では、業者に回収してもらうことで業務効率化を叶えられるでしょう。

回収タイミングの調整ができる

事業の形態によってはごみの排出量が曜日や時間帯、繁忙期・閑散期によって変動することもあり、年間を通じて同じ収集スケジュールでは対応が難しい場合があります。このような事情に柔軟に対応してくれるのが、回収業者を利用する大きなメリットです。

業者によっては、定期回収だけでなく臨時の回収や曜日指定、時間帯の個別設定にも対応しており、事業所や店舗に応じた最適なプランを提案してくれることもあります。

ごみ処理に関する人件費を削減できる

自社でごみを処理する場合、それらの作業には人件費が発生します。たとえば、スタッフが業務時間を超えてごみ処理に関する作業を行う場合に残業代が発生したり、業務時間内に対応する場合も本来の業務を行えなくなってしまうため実質人件費がかかっていることになります。

回収業者に依頼することで、こうした作業を自社スタッフが行う必要がなくなるため、人件費の削減につながるでしょう。とくに人件費の高い企業においては、業者に委託した方がトータルコストを抑えられるケースも多いです。

自社の環境意識の向上と地域へのアピールに繋がる

適切なごみ処理を実施することは、業務効率や法令順守にとどまらず、環境意識の向上や地域へのアピールにもつながります。産業廃棄物回収業者は廃棄物の再利用やリサイクル活動などを積極的に行っており、資源の有効活用やCO2削減に努めており、自社の環境負担を低減できるのです。

このような取り組みをしていることを明確にすることで、企業イメージの向上を実現できる可能性があります。プラスアルファの効果も期待できるからこそ、回収業者に依頼するメリットは大きいといえるでしょう。

ムダのない業者選びで、効率的なごみ管理を

事業活動によって排出されたごみの処理には、さまざまな法律が関わっていることから、専門知識を持った回収業者に依頼するのがおすすめです。東京には数多くの事業系ごみ回収業者があるため、複数の業者を比較しながら、ムダがなく効率的に回収を行ってくれる業者を選びましょう。